BMWでATFを交換する機会がありますでしょうか。
オートマチックオイルは、オイルの油温と量をしっかり管理しないと、オートマチックミッションが壊れますので注意してください。
よくあるのが、抜いたオートマチックオイルの量を測って、抜けた量だけ入れる事をよく聞きますが、絶対やめた方がいいです。
オイルは油温で熱膨張しますので、まったく異なったオイルを使用しますと量が変化しますので危険です。
しっかりマニュアルにも明記してありますので、そこは守った方がいいですね。
それでは、今回はオイル管理を怠ったためにオートマチックのミッション内部が損傷した事例をご紹介します。
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BMWのATF交換方法&使用オイルメーカー
BMWの6シリーズですが、走らない状態でしたのでテスターを使い確認をしてみました。
はじめに診断テスターで車両の確認をしてきますが、詳しく見ていくと以前にATFを交換している6シリーズのようです。
テスターもピンキリです。汎用テスターもあれば、メーカーが出してる専用テスターもありますので、信用あるメーカーの物を使うといいですね。
やってはいけないのは、抜いたオイルを測っておいて抜けた分を入れる事だけは絶対しないでください。
上記作業は必ず故障します
まず大事なこと
- ATFの油温の管理をしながら交換しないと後々大変な事になります。
- ATFの量も管理しないと同じくだめです。
- テスターを使いながら慎重に交換する量を決めていきます。
- 一定の温度で、オイルがこぼれるまで入れていき、最後は高温でレベルを決めていきます。高温とは60度にしてください。
- マニュアルには、30〜50とありますが私は60度でセットしています。50度だと温度が低過ぎるからです、60度だとある程度熱膨張率が上がっているからです。
理由は、新しいオイルと古いオイルは全く熱膨張率が違うので量が大きく変化するからです。
正しい作業管理をしていかないと、オートマッチックが破損しますので注意が必要です。
BMWで使うATF(オートマオイル)オススメ
ATFは断然「ワコーズ」のオートマオイルをオススメします。
しかしオートマ形式を間違わないようにATFを選んでくださいね。
純正が一番ですが、余りにも高いオイルなので使う余地はありませんし、社外でもとてもいいオイルがあるからです。
使うのであれば、「ワコーズ」が一番ですし幅広くメーカーを網羅していて私も何十年も使っていてトラブルは全くありません。
ATF注文時は、適合車種を必ず確認してください
ATミッション内部構造
見積もり額が、100万円以上かかると言われた車両ですが、そこまでしなくても直す事ができることもあるんです。
通常は、オートマミッションをそっくり交換するスタンスだと思いますが、オートマチックの内部の部品はきちんと販売されていますので一部の部品を交換して完治した事例です。
なぜこのようにオートマチックミッションの内部を開けているといいますと、
今回はこのバルブボディと言うオートマチックミッション内部にあるコンピューターのつなぎ合わせの「スリーブ」が破損していたので交換しました。
交換理由はこのスリーブは中は樹脂製でできていますが、外はゴムでおおわれています。
そしてその樹脂製の部品に亀裂が入っていて、そこからATFの油圧が逃げてしまってオートマチック内の油圧が行き渡らなくなり走行不能になった原因でした。
通常はオートマチックのオーバーホールをしないといけない事例だと思いますが、今回は一部の部品だけを交換して完治した修理でした。
BMWのオートマは油温と量の管理が基本
一概に走らないからオートマチックミッション交換では、少しお客様視点ではないような気がしますね。
しっかり基本に忠実になって、何がどうなっているから故障していると言う事を把握する事が大事です。
最終確認要領
- オートマオイルは必ず指定のオイルかそれに準ずるオイルを使うようにしてください
- BMWはオーバーフロー式でオイル量を管理しますので、テスターで温度を見て挿入口から溢れてきたら止めて完了します
- 決して抜いたオートマオイルと同じ量を入れる事はしない。新油を入れてつつ温度管理して溢れたら止める事を忠実に行う
繰り返しになりますが、オートマオイルの入れ替えや補充時は必ずテスターを使いながら管理しましょう。
末長く乗れるBMWライフを満喫しましょう。
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