ベンツに乗って必ずといって経験すること、それは「エンジンの警告ランプ」がつくことです。
原因はさまざまですが、あなたが乗っているベンツでも一度や二度あるのではないでしょうか。
圧倒的に多いのが電装系で、センサー、イグニッションコイル、などが故障すると警告灯が点灯します。
この記事でお伝えする内容を読めば未然に防ぐ可能性が高いです。
警告灯がつく原因をいくつか説明していきますのでどうぞご覧になってください。
ベンツのエンジン警告灯とは
ベンツをいつも通り乗っていて、ふとメーターパネルを見るとオレンジ色のエンジンの警告ランプがつくことがあります。
エンジン警告ランプは、主にエンジンを制御している電子部品の異常を知らせるために取り付けられています。
例えば、エンジンを爆発させるために使用するイグニッションコイルという部品があります。
イグニッションコイルは通常4気筒であれば4つ、6気筒は6つ装着されています。
イグニッションコイル一つが全く作動してない状態だとエンジンが故障してしまうんです。
大掛かりなエンジン故障しないように、いち早くベンツの中枢メインのコンピューターが検知してエンジン警告ランプを点灯させるという仕組みです。
エンジン警告灯が点灯しやすい部品系統
- イグニッションコイルの劣化によるリーク(スパークプラグに電圧を供給する)
- エアマスセンサーの故障(エアフロメーター)
- 二次エアー混入によるエンジンラフ(エンジン内に空気を取り入れるゴムホース経年劣化による切れ破れ)
- サーモセンサー単体機能不良(冷却水の温度を検知する、エンジン制御に大いに関係ある中枢センサー)
- ラムダセンサー(未燃焼ガス濃度を検知するO2センサーともいわれる部品です)
- サーモセンサー二次要因故障(接続カプラーオイル混入によるリーク)
上記部品が比較的エンジン警告灯がつきやすい部品になります。
下の文章は重要なのでお読み頂けると幸いです(ネット上にはいい加減に記載された記事が沢山あるので気をつけてください)
他サイトで、よく「スパークプラグ」で警告ランプが点くと明記されていますが、経験上一年に一回あるかないかです。
あきらかに担当メカニックが書いている記事ではなく、知識のない外注ライターが推測で転用した文章にすぎないので気をつけてください。
プラグ一本が故障した場合は(業界用語でプラグがシヌといいます)エンジンの挙動が一変します。
挙動が一変するとは、アクセルも踏まない状態いわゆるアイドリング時において車体がガタガタ揺れるくらい変わってしまいます。
言葉で例えると、「ぶるっ、ぶるっ、ぶるっ、ぶるっ」と運転手も同じリズムで揺れてしまうくらいです。
その状態で長い距離を走行してしまうと、最悪エンジン内のピストンという部品が破損する場合がありますので注意がともないます。
それほどプラグの故障や破損は重要部品ということで、エンジン警告灯が点く以前の中枢部品と自身は認識しています。
少し業界内の話になってしまいましたが、共有する意味でもっとも大事な内容なので明記させていただきました。
二次エアー混入によるレアなケースで警告灯点灯「キーワードはゴム」
経験値から口を挟みますと、ゴム製部品の劣化が進み亀裂や損傷で二次エアー(外部の空気を吸ってしまう)の混入によるエンジン警告ランプの点灯が圧倒的に多いです。
ヒントとして、二次エアーが混入している場合はエンジン回転数が約200回転から500回転ほど上昇します。
- アクセルを戻しても回転数が下がらない…
- いつも回転数が安定しているのに指針が上下する
- 回転数が周期的に上がったり下がったりする…
上記の症状が現れるので、照らし合わせてみてください。
二次エアー混入のエンジン警告灯診断は、おおむねテスターでライブデーター(実測値)で混合気(ガソリンと空気)の実測を見れは簡単に推測がつきます。
ですが損傷箇所を見極めるのに非常に時間がかかる場合が多く、あらゆるパーツを外さないと目視点検しずらい車種もあり100点以上外すなんてこともあります。
その場合、診断料として高額になることはなく常識ある損傷箇所の交換工賃のみのご請求が多いのではと思います。
しかしエンジン自体調子悪く感じない時でも警告ランプが点灯してしまうことがあるので以下で説明します。
エンジン不調もなく警告灯がつくのはなぜなのか
では、どうしてエンジン警告灯がついているにもかかわらず、エンジン不調やエンストとかしないのでしょうか。
エマージェンシーモードがあるからです
エマージェンシーモードとは
- エンジンコンピューターが異常を感知して通常走行できるように学習しながら補正するからです
- 必要最小限の走る事を優先して、コンピューターが自動で判断し制御する事です
とても優秀な制御をしているんですね。
ある程度時間が経つと制御しきれずにエンジンがブレたりはしますが、何とか頑張って走ろうとします。
しかしその制御も長くは続きませんので、時間があいた時にディーラーや専門ショップでみていただく事をおすすめします。
バッテリー端子を外さない
ネットで見たことがあるからといって、バッテリーのマイナス端子は外さないでくださいね。
- バッテリーマイナス端子を一度外してしまうと、データーがリセットしてしまうので注意してください。
- 自動補正が効かなくなりエンジン挙動が全く以前と変わってしまうので、バッテリーマイナス端子は外さないようにしてください。
バッテリーを外してはいけない理由
なぜバッテリー端子を外してはいけないのか。
上にも少し説明書きをいれましたが、外すと「警告灯の原因」が消えてしまうからです。
バッテリー端子をはずすと、チャックランプが点灯した原因の元がなくなってまいエンジンコンピューターがまっさらになるのです。
まっさらになった状態だと、工場側で診断しても根本的なデーターが拾えないため時間がかかってしまうからです。
警告灯が点灯する症状を実際に出すまでに1日では症状がでず、2日3日4日目にしてやっと警告灯がついてくれた…
なんてこともあるくらいなのです。
点灯したら焦らず、そして何も触らず整備工場に持ち込んだ方が修理自体早く終わることもあるくらいですよ。
エンジンの警告灯がつきやすい部品はコイル
冒頭で説明しましたが、圧倒的にプラグコードやイグニッションコイルが原因で点灯することが多いです。
どうして多いかと言いますと、ベンツのエンジンルームはかなり高温にさらされています。
そのプラグコードとは、エンジンの真上に付いているので、まともに影響を受けるからです。
ベンツはコードと言うより配線と言った方が正解かも知れませんね。
その次に多いのが、回転信号を拾うセンサーも故障してエンジン警告灯がつくことです。
エンジンには100を超えるセンサー類がついています。
それを動かすコンピューターも何十個単位でついてますので、壊れるのも無理ありません。
それだけ制御され動いている訳ですからね。
エンジンもかからなくなった場合の処置方法
エンジンも始動できなくなってしまい、どうしようもない場合
- 購入元のショップに連絡をまずしてください。
ディーラーであれば、24時間コールサービスもあります。
車検証入れの中に冊子がありますので確認して見てください。 - 夜間や時間外の場合は、あなたの入っている任意保険会社付帯のレッカーサービスに連絡しましょう。
- JAFの会員であれば、連絡をしていただければ4、50分で到着するので安心です。
エンジンの警告灯は自分で消す事はできるのか
本来はエンジン警告灯は専用診断機がないと消せません。
正直いいまして、裏技などもないんです…
一度点灯したエンジン警告灯は、一過性の場合があった時、自然と消灯する事がまれにあります。
再度点灯する事もあるので、気には止めておいてください。
理由として短期間ではセンサー個別のデーターを拾うことができないからです。
現代のベンツにおいて、「 コンピューターのかたまりが走っている 」と思ってください。
配線などを使って、ご自分で消す事だけは絶対におやめください
今の車輌は昔と違い簡単には消せませんし、とても大きなリスクをともないます。
最悪エンジンコンピュータを壊しかねません。
注意しないといけない項目
- ネットで出回っている情報を鵜呑みしないでください。自身が読んでいて笑ってしまうくらい他サイトからの引用がとても多いからです。
- 年式や型式が違うだけでも配線の位置、そして配線色も全く異なる為です。
恥ずかしい話ですが、私も車輌情報を取り込む配線関係などは慎重に取り回しするように心がけ整備しています。
手元にサービスマニュアルや配線図があれば、とても安全に修理することができるんですよ。
ベンツの診断手数料(テスター診断)
診断料は平均5,000円くらいで見てくれる工場がありますのでお世話になってください。
そこで下される診断によっては、延命できる部品やすぐに交換が必要な部品もありますので、必ず見積もりをとるようにしてください。
警告灯がつくという事は、すでに部品自体の寿命がきているということです。
例えば部品が4つ使っているうちの1つ故障している場合は、4つとも交換した方が後々トラブルになりません。
いずれ同じ部品も壊れるわけですから、一緒に交換したら間違いないと言う事です。
いずれ部品の寿命は来ます。
診断時間
重要な事をお伝えしますので、御留意頂けますと幸いです。
車両を修理工場に持ち込んで見ていただく時には、通常日頃の業務が入っています。
預からないと見れない時期や混んでいて数時間先ではないと見れない状況がよくあります。
診断する時間も数十分から数時間に及ぶ事もよくあります。
その場合は日をあらためていただくか、時間をずらす事を心がけてください。
メカニックからの立場を考慮していただくと、時間に余裕がある方がありがたく感じる事が多いように思います。
そして診断したからと言って、その場で治ることは、まずないと思って下さい。
テスターで見る事とは…
- 不具合箇所を大方見極める
- 現状の車両状態を知る
大雑把ですが、上記内容を見るにすぎません。
細かくは、テスターを用いながら結果と進捗を見ていく為です。
時間があり、車両を預けられる余裕があるのであれば数日間入庫される事をおすすめします。
簡易テスターでベンツのエンジン警告灯を消したい
あなたは診断機を見たことがありますか。
サービス工場が使っている本格的なテスターではなく、簡単に車両のテスターをつなぐプラスチック製のカプラー(OBDカプラ)に取り付けて診断できるテスターがあります。
最近の簡易テスターは、日本語表記でとてもやさしくなっていて直感的にいじれるようになってきました。
通常ベンツを乗られている方は非常に車に愛着をもっておられます。
故にお金もあまりかけたくないのも実情ではないでしょうか。
デメリット
- ディーラーで、たった30分しか診てもらってないのに5000円位かかってもったいない…
- すぐに見てほしくて電話したら、一週間先でないと見られないと言われた…
- ディーラーの工場まで片道45分もかかって面倒くさい…
メリット
- 修理工場に持っていかなくても自分でリセットしたら警告灯が消えた!
- 診てもらう5000円が浮いて食事代に使うことができた
- とにかくおかしいと思った時に自分で診ることができるので時短だしリーズナブルになった!
上記デメリットが、一瞬にして解決してくれるのが下に掲載している簡易テスターです。
2種類出ていますが、はじめてテスターを触る人や少しいじった事がある方はビギナー用
整備の事はかじったことがある、ベテランに近づきたい方はベテラン用をどちらかお好きな方をお選びください。
ビギナー向けのおすすめ簡易テスター
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- わざわざディーラーに持っていきお金を払わなくていい
- もしもの時にあれば消せる、一つ持っておくととても便利
- 圧倒的に時短につながり、おおよその修理箇所がわかるので検索で見積り代早わかり
- 日本語でわかりやすく、無料アップデートができる
ベテラン向けおすすめ簡易テスター
2022年最新モデル
外車や国産車に興味があって自分で細かくコンピューターが何をメモリーしているか知りたい、というあなたにうってつけのテスターです。
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- ライブデータ(エンジンかけてセンサー類の状態が把握できる)が確認できる
- エンジン回転数がいま毎分どのくらいかがわかる
- メーカー診断機まではいきませんが、深く追求できる
- 日本語切り替え対応、無料アップデート
※部品交換しないと消去できない場合もあります
ベンツに限らず、その他の外車や国産にも幅広く使用できるようになっていますので、応用が効くのも簡易テスターのメリットです。
テスターで故障しているフォルトコード(壊れているであろう部品名)をGoogleで検索し、だいたいの内容はわかるはずです。
どんどん便利になり昔と変わってきていますので、その変化の流れに遅れてはもったいないと思うのです。
ベンツのエンジン警告灯がつく原因は電装系が8割のまとめ
エンジンの警告灯の話はいかがでしたでしょうか。
少し深く入った内容だったと思いますが、警告灯はなにかしら発しているシグナルと思ってください。
中には単純にゴムのホースが断裂してたりしてもエンジン警告灯が点灯します。
その場合、ホースのみ変えればとても安く済む場合もありますのでまず診断する事をおすすめします。
いきなり警告灯がついたら私でも焦りますし不安にもなります、全くあなたと同じです。
なにか不安なことや疑問があったら、遠慮なくコメントやお問い合わせをしてくださいね。
大切な内容をお伝えします
テスターで見たあとにリセットする項目があります。
リセットしたからといって、必ず警告灯が消去できるとは限りません。
実際に部品が故障していて、その部品自体を修理もしくは交換しないとリセットしても再点灯してしまうことをご留意ください。