自動車の国産を経て外車整備も含めて
31年経験してきました「さんぽ」です。
それでは はじめていきますね。
BMWのバンパー傷について今まで沢山見て直してきましたが、長い間傷跡を出さないようにするにはどうしたらいいのか。
喜んでいただける鈑金を提供したいと毎日思いやってきました。
1年後2年後の傷の状態を確認して、これが良いと思う仕上がりは1つあるかないか位でした。
傷に対して個人差はあると思いますが、直し方の過程は修理を出した側からすればあまり関係はない事かもしれません。
しかし鈑金修理は何が大事なのかは、これから説明する事ではないかなとつくづく思います。
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BMWの鈑金はどこから鈑金というのか
鈑金の作業ってなに。
こう思った時ありませんか。鈑金って鉄板を叩いてカンカンやるから鈑金。プラスチック製のウレタンをサンダーで削る修理は鈑金なのか。
こんな風に悩んでいる方はとても多いと思います。あとはどこから事故車扱いになるのか全く分からない等の分類ですかね。
自動車関連の鈑金は鉄板であろうとプラスチック製のウレタンであろうと全て「鈑金」と言われています。
冒頭に説明したバンパーのプラスチック製ウレタンも鈑金に入ります。
直し方の種類
バンパーは主に樹脂からできていますので叩いて直す事は数回ですかね。たまにへこみの深いのは物は叩くというか力強く押すです。
バンパーは削って傷を平らにして傷が消えなければ薄くパテを塗って乾燥させて削る。これを繰り返して表面を整えていきます。
平らにする事を「面を出す」と言いますが、平らにならなければ、何十回もやり直します。
その確認方法といえば、「手のひら」を使って確認します。
手を使ってさするイメージを浮かべていただければ大丈夫です。
まさにいい子いい子と言わんばかりにさする事で表面の歪みを確認するのです。
ちょっと以外だと思われますが、自動車板金工は全て手のひらで確認します。
話が逸れましたが、バンパーはプラスチック製なので削って直します。
鉄板の鈑金はハンマーを使って叩いて表面をならして荒だしをするとイメージで結構です。
前後のフェンダー(タイヤ上の鉄板です)や前と後ろのドアやトランクそして屋根は全てハンマーを使って叩いて鈑金します。
鉄板になると、裏から叩いて出し過ぎたら表から叩いて戻すんです。
鉄板はこれを繰り返して面を出していき、これ以上は修正ができない所でパテを使って整えるのです。
これまでがプラスチック製ウレタンと鉄板の鈑金修理の直し方の順序です。
とても仕事とすれば地味ですし忍耐力が必要とする作業です。
バンパー等プラスチック製ウレタンは熱を加えて直す
バンパーなどのプラスチック製ウレタンはへこむと交換と言うイメージだと思いますが、実は拳大の大きさのへこみでも温めれば戻るんです。
温めるとは、火を使うのではなく高温のドライヤーを使うんです。
測ったことはないですが、温度にして150度以上はあるドライヤーであぶりながらへこみを戻していきます。
プラスチック製ウレタンが溶けるくらいまであぶり、裏から工具をあてがい戻していくのです。
意外ではないでしょうか。
一度へこんだプラスチック製ウレタンは温めても戻ろうとするので、冬場ではとても冷たい水で濡らしたタオルで温めた場所に押し付けて形状が戻らないようにします。
こうして荒出しした箇所は次の段階では、サンダーを使った作業に移ります。
サンダーも同じように、削ってはパテを盛りこれを繰り返す作業になります。
プラスチック製ウレタンのバンパーはへこんだから交換、ではなく修理して直せる事もできるのです。
鈑金箇所の判断
鈑金した箇所の最終判断は、鈑金工個人が判断します。工場によっては検査をする係がいて、合格と言ってもらわないと再作業です。
しかし検査係がいる工場は稀です。ほぼ無いと言ってもいいのではないでしょうか。いままで見た事がありません。
それほど個人負担が多くなっていることではないでしょうか。
街中を走っている車を見かけてあのBMWは鈑金しているな、と言うのが分かる事がよくあります。
分かるくらい下手な鈑金修理ということです。
そういう事がないように、妥協することの範囲が非常に大事だと思います。
100パーセント言えることですが、鈑金修理は100パーセント元には直りませんし直せません。
あくまでも外面上に化粧を施すといった方が正しいですかね。
どこまで繰り返すかによって仕上がりが変化してきます。個人意見ですが、早い上手いは語弊があるのではないかと..
BMWのバンパーのすり傷は交換それとも鈑金:まとめ
鈑金修理の話はいかがでしたでしょうか。
直し方の種類が鈑金にはとても沢山ありますし毎日が研修みないなものです。
1年後2年後、それ以上経過し鈑金箇所を見ても全く直したての状態が保っていられる修復をいつまでもできればうれしいです。