あなたのベンツ走っていてハンドルが振れませんか。
走行中にハンドルを何度も左や右に切って真っ直ぐに修正しているのであれば、足回りのブッシュが切れているかもしれません。
一言ブッシュと言ってもベンツにはたくさん使っていますが、今回はラジアスアームという部品についてとりあげます。
消耗品の一部になるブッシュに関して説明していきますのでどうぞご覧になってください。
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足回りのラジアスアームとはどんな部品なのか
ラジアスアームとは前輪の左右足回りについている、少しクネクネしているアーム(棒)を意味します。
どのような働きをしているのかというと、タイヤを常に直進方向に向けて維持している大事なアーム(棒)なんです。
ラジアスアームの前方に付いていて、主に黒いゴムに覆われているのがブッシュという部品になります。
そしてタイヤを前方や後方に維持して、なるべく振動を吸収できるように制御されている部品でもあります。
ブッシュは常に上下運動しているから劣化しやすい
ラジアスアームなど足回りに使用されている部品などは、走っているとき車体が上下に動いているので運動しています。
まっすぐで路面が平らでも車台は、常に上下運動を繰り返しているんですね。
細かい上下運動や、ハンドルを切ったときに生じるタイヤの傾きに応じて同じくブッシュもよじれて動いています。
- マンホールの盛り上がった路面を通過するとき
- 路肩の歩道から車道に出るときの段差
- 前方の信号が黄色から赤に変わったので停止線で止まるとき
上の状態のときを、想像していただけると分かりやすいと思います。
常にブッシュは動いているので劣化が激しいのですね。
ブッシュにはオイルやグリスが入っている
そうなんですね、特にラジアスアームのブッシュにはオイルやサラサラしたグリスが入っている物があります。
メーカーでも色々あると思いますが、多く封入されているのは「シリコンオイル」が多く含まれているんですよ。
ではなぜオイルやグリスが入っているのか
それはオイルの抵抗を利用して振動や音を軽減する為に入っているのです。
あとは、ゴムの劣化を少しでも減らす働きももちろんあるからですね。
ラジアスアームやブッシュ単体を交換するときには、よくオイルやグリスが飛び散っていることが頻繁にあります。
もしあなたのベンツのエンジンルーム下付近から、サラサラしたオイルが落ちているのであればブッシュからのオイルかもしれませんね。
ハンドルをきって音がしたらブッシュが切れているかも
よくある事例の一つで、ハンドルを左右に切ったときに「ガチャガチャ」した音がしたら間違いなくブッシュ関係の故障です。
ハンドルを右もしくは左にハンドルが止まるまで回して、止まる間際で「ガチャガチャ」と音が出る場合が多いです。
走行中に出ることもあります。
- 段差に応じてカチャカチャという音
- 車体が上下に浮いたりするときにグーグーという機械的な音
- 車線変更をしたときに、うっすらガチャガチャと連続した音
上のような音が走行中、もしくはゆっくりと車庫入れの際の切り返しで出ることが非常に多いのが特徴です。
何度もラジアスアームを交換していませんか
車検のたびや点検のときに毎回ラジアスアームを交換している記憶はないでしょうか…
「そういえば、二年前の車検の明細書を見てみたら、同じラジアスアーム交換ってあったな。」
「ディーラーにリコールで持ち込んだとき、以前のようにラジアスアームが交換時期ですね、と言われた…」
こんな経験ありませんでしょうか。
これ実は部品の欠陥ではない場合をのぞいて、交換したときの作業工程に問題があるかもしれません。
この事例は業界の方なら、ほぼ知識として備わってないといけないスキルになります。
ラジアスアームの取り付けは専門的なスキルが必要
そうなんです、何も考えずラジアスアームを交換しているお店もあるかもしれません。
ラジアスアームのブッシュは主に車体の重さに左右されてよじれたり戻ったりしています。
そのよじれた状態で取り付けてしまっていると、ブッシュには常に負担がかかっているので切れやすくなりますね。
よくある悪い取り付け方
車体をリフトなどで上昇した状態で付けていると、車体が持ち上がった状態、すなわちバウンドしてタイヤとボディーの隙間ができた状態。
この状態でラジアスアームを取り付けてしまうと、常にブッシュに負担がかかったままになりすぐに切れてしまいます。
その理屈を知らないと、半年やそこらでまた交換するはめになってしまうということなんです。
社外品のラジアスアームは作りが悪いとよく聞きますが、きちんと取り付けをしてあげるだけで持ちがかなり違ってきます。
まとめ:ラジアスアームについて解説
今回はよく交換するラジアスアームとブッシュについてお伝えしてきました。
いかがでしたでしょうか、ブッシュ一つかもしれませんが、とても奥が深いこともわかりましたね。
ハンドルを切った時に変な音がした時は、足回りを一度見ていただくと思いもよらなかったことが発見できるかもしれませんよ。